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皆さんこんにちは
有限会社スパークルの更新担当の中西です。
さて今回は
~“直して長持ち”~
改修は症状→原因→対処の順。CUI(保温材下腐食)、海塩付着、ボルト・溶接部、水溜まり・端部——“錆の入り口”を塞ぎ、長寿命化メニューで運用コストを下げます。ここでは部分補修の段取り/重防食仕様/金属溶射・カソード防食/点検周期とKPIを公開します。
目次
点錆・アンダーカット:端部・切欠き・エッジの膜厚不足
膨れ:下地塩分・含水・下塗り相性不良
全面錆:旧膜限界/素地露出
CUI:断熱材内の毛細水+塩分+温度サイクル
ガルバニック腐食:異種金属接触(Zn⇄Cu/SS 等)
境界づくり:健全部と劣化部を段差なめらかに(フェザーエッジ禁止)
素地出し:スポットブラスト/St3で健全母材まで
下塗り選定:亜鉛リッチ or 高付着エポで電気化学的に守る
ストライプ:ボルト頭・角・溶接ビードへ先行塗り
仕上げ:周辺既存色へ馴染ませ、膜厚は既存以上で
抜き取り診断:高温帯・雨掛かり・低点部を優先
コーティング:高耐熱・疎水エポ/常温金属系も検討
断熱材:親水性の低いものへ更新、水抜き・通気を設ける
バンド・支持金具:異種金属絶縁、水切り形状で滞留防止
前処理:高圧洗浄→塩分除去→Sa2.5
第1層:無機ジンク/亜鉛リッチで犠牲防食
中間:高ビルドエポ(充填・バリア)
上塗:フッ素/無機有機ハイブリッド(低汚染・耐候)
代替:Al/Zn溶射+シーラー→上塗り
→ 飛沫帯・ボルト列・桁端は膜厚増しを標準に。
ボルト:頭・座・ねじ部へシールプラグ+ストライプ、締結後タッチアップ
溶接部:スパッタ除去→ビード両肩の面取り→下塗り厚盛り
エッジ:R付け+ストライプ×2回で端部剥離を封じる
金属溶射(Zn/Al):長期無補修が求められる桁端・支承周りに
犠牲陽極:タンク底板・水中/土中の付帯部
外部電源法:広面積・高腐食環境で安定、定期点検が前提
外観:白亜化・退色・たれ・クラック・錆汁
膜厚:基準以下の面積と位置を地図化
塩分:季節変動を年2回トラッキング
KPI:劣化面積率(%)・補修回数・年平均補修費/㎡・停止時間
→ 閾値超え=部分補修→帯補修→全面更新の“ルールベース”で迷いゼロ。
下地処理グレード/粗さ値
層構成・総膜厚・色番
ボルト・溶接部のストライプ回数
CUI部のコート種別・断熱ディテール
検査項目(膜厚/付着/ホリデイ/塩分)
露点・気象・可使時間の管理方法
鉛・産廃・安全費の明記
☐ 劣化マッピング・写真採番
☐ 塩分・含水・付着の診断値
☐ 下地処理(St/Sa)・粗さ検査
☐ ストライプ箇所(ボルト/溶接/エッジ)
☐ 各層WFT/DFT・重ね塗り間隔
☐ CUIの抜き取り・断熱ディテール更新
☐ 仕上検査・ホリデイ・是正票クローズ
☐ 台帳(仕様・ロット・写真・試験値)
まとめ
“入口を塞ぐ(端部・ボルト・CUI)×重防食で包む×ルールで回す”。これが改修の最短ルートです。次の現場は劣化マップ→部分補修設計→海浜仕様の適用から始めましょう。️