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日別アーカイブ: 2025年8月22日

スパークルのよもやま話~“錆を止め、寿命を伸ばす”~

皆さんこんにちは

有限会社スパークルの更新担当の中西です。

 

さて今回は

~“錆を止め、寿命を伸ばす”~

 

防錆は診断→下地→塗装系→検査→記録の順番がすべて。ここを外さなければ、橋梁・タンク・配管・鋼構造は静かに長持ちします。今日は腐食メカニズム/表面処理グレード/重防食塗装の設計/気象・露点管理/検査と写真台帳まで、現場でそのまま動く“型”に落とし込みました。


1|腐食の正体と“環境区分” ️

  • 腐食三要素:水分+酸素+電位差⚡

  • 加速要因:塩分(海浜・凍結防止剤)、温度変化、汚れ・滞留水、異種金属接触。

  • 環境目安:屋内(C1–C2)<都市部(C3)<工業・海浜(C4–C5)と理解し、塗装系・膜厚を合わせる。


2|診断(劣化の見える化)

  • 外観:赤錆・膨れ・剥離・端部のアンダーカット

  • 旧膜:層構成・鉛含有の有無(安全対策へ直結)

  • 付着・膜厚:クロスカット/付着試験、乾膜厚(DFT)計測

  • 表面塩分:試験紙でCl⁻をチェック(海浜域は特に)
    → **“どこが原因・どれだけ進行・何を守るか”**を1枚の診断票に。


3|下地処理=寿命の半分 ✊

  • 素地調整:ケレン(手工具St2/動力St3)、ブラスト(Sa2.5)で錆・旧膜・ミルスケール除去

  • 粗さ(アンカーパターン):Rz 40–75μm目安。粗さが付着力を生む

  • エッジ処理面取り+ストライプコートで端部の早期剥離を予防

  • 清浄度確認:粉じん/油分/塩分の再付着を最終拭き取りでゼロへ


4|塗装系(用途別の“現実解”)

  • 一般環境:エポキシ下塗り→中塗り→ポリウレタン/フッ素上塗り

  • 海浜・重防食無機ジンク/亜鉛リッチ→高ビルドエポ→フッ素/無機有機ハイブリッド

  • 高温配管:耐熱無機ジンク→シリコン系上塗り

  • CUI(保温材下腐食):疎水型高耐熱エポ+断熱材の開放排水ディテール

  • 金属溶射(Zn/Al):長期防食が必要な橋梁・桁端で有効

  • カソード防食:水中・地中・タンク底板は塗装+犠牲陽極/外部電源の複合で

設計は環境・温度・薬品・予算・停止可否の5条件で最適化。


5|気象・露点・可使時間の管理 ⛅

  • 施工窓口:気温/湿度/露点差(基材温度−露点≥3℃

  • 風・直射:レベリング不良・ピンホールの原因→時間帯と希釈で制御

  • 可使時間:2液系の**可使時間(ポットライフ)**を超えた塗料は使わない

  • 乾燥:指触→半硬化→重ね塗り間隔を仕様書で厳守


6|検査・記録・是正(再現性=品質)

  • WFT/DFT:ウエットゲージ→乾膜厚計で層ごとに記録

  • 付着・ピンホール:引張試験/ホリデーテスト(導電性下地)

  • 外観:ムラ・たれ・塵噛み・端部の未塗

  • 写真台帳:Before→素地調整→層間→完成を同アングル

  • QCP/ITP:検査の誰が・いつ・何をを文書化し、是正票でクローズ


7|安全・環境(ゼロ災の仕組み)

  • 有機溶剤:換気・防爆・有機溶剤作業主任者配置

  • 鉛含有旧膜:養生・飛散防止・産廃管理・特殊健診

  • 高所・狭所:足場・親綱・フルハーネス、送気マスク

  • 火災・静電気:アース・火気管理・消火器・防爆照明

  • 近隣:飛散/臭気/騒音の事前説明と計測ログ


8|見積比較“ここを見れば外さない”

  1. 下地処理グレード(St3/Sa2.5 等)

  2. 膜厚合計と層構成(例:下100+中100+上40 μm)

  3. エッジ補強・ストライプの有無

  4. 気象条件・露点管理の記録方法

  5. 試験項目(膜厚・付着・ホリデイ)と保証範囲

  6. 安全・鉛対策・産廃費の扱い


9|現場チェックリスト ✅

  • ☐ 診断票(塩分・膜厚・旧膜)

  • ☐ 下地処理(グレード・粗さ)

  • ☐ エッジ面取り・ストライプ実施

  • ☐ 気象・露点差3℃以上

  • ☐ 各層WFT/DFT記録

  • ☐ 付着・ピンホール試験

  • ☐ 写真台帳・是正票・安全日誌


まとめ
“下地で決め、膜厚で守り、記録で証明する”。この順序を徹底するほど、設備は静かに長寿命化します。まずは診断票と**QCP(品質管理計画)**を1枚にまとめて、現場に貼りましょう。